最新マジカル・タイマッサージについて

マジカルタイマッサージが始まったきっかけ

2022年、2023年と日本そして、世界でタイマッサージの大会が開催され、その中で行われているタイマッサージが、昔から行われてきたタイ古式マッサージとは異なり、外部からの見た目で審査員が評価をするため、派手なストレッチ技、審査員に見栄えが良い手技が多く用いられ、それがあたかもタイマッサージの標準のような扱いになってきていました。

日本タイマッサージ協会では、そんなタイマッサージに疑問を持ち、半年以上前からスタッフやフォンジューン武術のメンバーを対象に、その疑問を検証するために実験をしてきました。

計測したのは、頚部側屈の可動域です。側屈は、主に僧帽筋・肩甲挙筋が関係があるので、単にそれらの筋肉をストレッチした場合とそれらの筋肉に指圧(肘圧)をしてストレッチをした場合とで計測をしました。通常は左右50度です。

スタッフ熊切の場合、ストレッチとストレッチに指圧を加えた場合とを直後、2分後、5分後、一週間後と計測しました。

その結果、ストレッチだけの場合は、-7,ー7、ー15、ー6とストレッチしたのにもかかわらず、可動域が狭くなっています。つまり筋肉が伸張反射で縮まってしまったのです。
一方、ストレッチに指圧を入れた場合は、+3、+5、-2、-1と一旦可動域は増えますが、一週間後は余り変わっていなかったのです。

その他の人たちも、ストレッチをする前よりも後の方が、筋肉が硬くなって柔軟性がなくなっている現象が起こりました。こんなにはっきり伸張反射が起きたことに、体験者全員が驚いてしまいました。あるスタッフは、むしろストレッチをしない方が良いのではないかという疑問を持つ方もいました。

この結果、言えることは、単なるストレッチだけではなく、指圧を入れることで、ストレッチ効果を持続させることができるということです。

 

 

頚部側屈の可動域

 

タイマッサージ・アワード2023でも、参加者全員の目の前で、通常のストレッチとストレッチに指圧を加えた場合とだと、どちらがストレッチ効果が持続するかという実験をしました。
こちらがその時の動画です。

https://www.youtube.com/watch?v=KBWW9cMLw_w&t=2s

この結果のように、単なるストレッチだけではなく、指圧を入れることで、ストレッチ効果を持続させることができるということが証明されました。

この発見に、筋膜の考えを取り入れたのが、マジカルタイマッサージです。
通常のタイマッサージは、はじめる前に、お祈りをするだけで、体の各部の可動域をみたりしないのですが、タイ保健省管轄の学校では、患者様に対して各関節の可動域を診て、その結果をふまえて、治療系マッサージを行います。

マジカルタイマッサージでは、体の歪みや可動域を診ることなく、施術をはじめます。マジカルタイマッサージの実技で、歪みや可動域を診なくても施術後には歪みや可動域が改善しているので、診る必要がないからです。但し、痛みが強い場合は、その痛みが改善したかかどうかを聞いて確認した方が良いと思います。

 

筋膜(ファッシア)とは

筋膜は全身を覆っている組織です。全身の各組織を包み込み、組織と組織の間に仕切りをつくり分けると同時に結びつけ、体の姿勢を保つ役割を持ちます。

筋膜はコラーゲンでできており、85%が水分です。水分の枯渇やストレス、同じ姿勢での長時間作業(パソコンやデスクワークなど)、筋肉の柔軟性の低下などにより、筋膜同士が癒着してしまい、筋肉自体の動きを阻害してしまいます。

例えば、腰や背中に痛みやコリのある方は、殿部、大腿部、股関節部位などに筋膜の癒着があるので、「痛みのある部分の周り」の筋膜を剥がすことにより、症状を改善することができます。

肩・首などの痛みなども同様で、肩や首、腕や肩甲骨回りの筋膜リリースすることによって改善することができるのです。

 

 

 

マジカルタイマッサージの実技

マジカルタイマッサージでは、最初に足首のけん引と足首回しからはじめます。

正味3分くらいの実技ですが、足首のけん引は、骨盤の歪みを整え、足首回し(上腓骨筋支帯への刺激)は、ここには腰につながる筋膜があるので、この筋膜を押さえて回すだけで、腰の痛みと歪みが改善するのです。

このように、体の関節周りの筋膜に対して刺激を与え、その筋膜に関する関節の可動域を広げて行き、必ず指圧を加えながら筋肉をストレッチをすることで、筋肉の柔軟性を持続させていくのがマジカルタイマッサージです。

 

マジカルタイマッサージが広がるとどうなるか?

一般の人が、マジカルタイマッサージを受けると、自分で自覚していない体の歪みが改善していきます。その結果、歪みによって起こっていた、ギックリ腰、腰痛、坐骨神経痛、50 肩、寝違い、パソコン・スマホ疲れ、顎関節症、肩こり、首のこり、猫背、手の疲れ、頭痛、目の疲れなどが改善していきます。

もちろん、タイマッサージは、リラクゼーションが目的なので、症状改善を目的で施術できません。しかし、施術を受けた後、結果として症状が改善してしまうことは全く問題ありません。そして、改善効果があるので、受けることでリピート率が上がり、お店の売り上げも上がります。

その理由は、実際タイマッサージを受けに来るお客様は、リラクゼーションだけを求めて来店するわけではありません。腰が痛い、肩がこっている、体全体が疲れている、パソコンで背中が張っている、手がしびれる、座りっぱなしで腰が痛いなど、本来は整形外科に行った方が良いような方も来店する場合が多くあります。
そのため、リラクゼーションを扱うセラピストも、最低限の医学知識が必要となります。

マジカルタイマッサージには、太極治療院での40年間の経験による治療法が盛り込まれていまので、経験の浅いセラピストでも、簡単な手技によって各症状の改善法を学びことができます。そして、それらの症状の原因も理解できるので、お客様からの信頼度が増していきます。

マジカルタイマッサージ講座では、20時間で各症状の原因と改善法のテクニックが身につきます。そして、タイで教えられている、ワットポースタイルやチェンマイオールドメディシン・ITMスタイルでは対応でない症状にも対応ができます。

マジカルタイマッサージは、日本タイマッサージ協会で学ぶことができます。グループでもプライベートでも対応しています。また、出張講習も準備しています。詳しくは、日本タイマッサージ協会のホームページをご覧ください。https://thaimassage.jp/
お問い合わせは、info@thaimassage.jp になります。

今回、このプログラムの作成にあたり、協力していただいたメンバーは、次の方々です。
大槻幸代(太極治療院副院長)
小笠原瞳(日本タイマッサージ協会トレーナー)
宮本章子(ヒーリングタイ)
毛利茉奈美(サバイディー)
池田桃子(Y-GARDEN)
小林由佳(ボディーハーモニー手と木槌)

現在「マジカルタイマッサージ」は、商標登録出願中です。マジカルタイマッサージを教えてみたい方は、マジカルタイマッサージトレーナー講座をご受講ください。