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タイ古式マッサージ世界大会2022 in スイス(レポート)

「タイマッサージ世界大会」スイスで開催
参加することのメリットは無限大!

WNTC2022タイマッサージ世界大会 in スイス


7月15~16日の2日間、スイスのチューリッヒで「タイマッサージ世界大会」が行われ、日本を含む11カ国、各国予選を勝ち抜いたメダリストが集まり、世界大会のメダルを目指した。私自身も日本大会で優勝し、世界のメダルを獲得するべく出場の機会を頂いたのでレポートをお届けする。

初日の開会式。主賓挨拶から始まり、マントラ、タイダンスが披露された。これはタイのイベントでは重要なセレモニーだ。しかし、タイダンスが途中から4つ打ちになり、出場者、関係者全員が踊りだすのは初体験だった。この大会は、世界中にいるタイ人がチューリッヒに集まるお祭りなのかもしれない。競技大会というより“ハッピーなイベント”という雰囲気が会場全体にあった。

大会が始まると、日本大会とは大きく異なるところが2点あった。まず衣装とマットの装飾で、全員が自分の世界観を表現していた。どれもとてもこだわりがあり、かつ美しい。ぜひ来年の日本大会もこの装飾は取り入れて、Instagramなどで拡散してほしい。もう1点は、施術前の自己紹介だ。「私にとってのタイマッサージとは」「タイマッサージを発展させるには」を英語でスピーチする。日本語通訳を挟んでもOKだが「自身の英語で伝えた方がラブリーだよ」と審査員が話していた。英会話力やタイ語力も世界大会では重要となるのだ。さて、初日のスイス予選大会の結果は、日本大会でメダルを獲得されなかった栗原哲也さんが、「Nuad Thai for Health」部門で金メダルを獲得した。さらに同じく日本でメダルの獲得されなかった明石彩友美さんが「Thai Massage Inspiration」部門で銀メダル!2人ともスイスに早々に入り練習されていたとのことで、レベルアップしていた。自分のことのように嬉しかった。

翌日の決勝戦。自分は入賞できず。しかし「Nuad Thai for Health」部門で栗原哲也さんが銀メダル、「Thai Massage Inspiration」部門で唐鎌由利亜さんが金メダルを獲得。日本のタイマッサージのレベルの高さを示してくれた。来年の世界大会は日本で開催される可能性があるが、どこであれ日本のタイマッサージセラピストには参加を勧めたい。なぜなら、勝って得るものもあるが負けて得るものも多いからだ。普段の施術は基本的に喜ばれ、サロンワークでも指名数やリピート数の優劣くらいで勝ち負けはあまりないと思う。しかし大会は、出場し評価されることで、自分の優れているところや足りないものを客観的に見直す機会になり、セラピストとしても人間としても成長できる。可能性は無限大なのだ。

文◎林泰之(タイ古式マッサージ&カフェ リラリラ主宰)
写真◎Jam SB Portrait

スイス大会決勝戦の様子。3部門の決勝が同時に行われた。手前から奥に向かってThai Massage Royal、Thai Massage for Health、Thai Massage Inspiration。
各部門の世界チャンピオン3名。中央がThai Massage Inspirationで世界一となった唐澤由利亜さん。向かって右端がチームジャパン監督のDEW氏。
英語でスピーチする筆者。


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